フランス・アルプスは、ヨーロッパ・アルプスの西側に位置する山域で、地中海沿岸よりヨーロバの最高峰モンブラン（4,808m）を有するモンブラン山群に至る地域を指します。 地中海 沿岸のコート・ダジュール付近より始まるアルプスは、イタリア側と国境を接し、高度を上げながら北上しています。途中イタリア領にモンテ・ヴィーソ（3,841m）の高みを造り、フランス領では有名なバール・デ・ゼクラン（4,102m）、ラ・メイジュ（3,983m）等の豪壮な岩稜を有するエクラン山群そしてヴァノアーズ山群を経て、フランス・アルプスの核心部、 ヨーロバの最高峰モンブラン（4,808m）を有するモンブラン山群にて頂点に達します。 ＜モンブラン山群＞ フランス・アルプスを代表する山岳リゾート地はなんといってもモンブラン山群です。 モンブラン山群には、個性的な山がそろっています。 ・どっしりとした山容でひときわ高くそびえるモンブラン。 ・ヨーロッパ３大北壁と呼ばれるグランド・ジョラス（4,208m）。 ・天空に突き出した巨大な岩峰ドリユー（3,754m）。 ・その東側には、絶好の写真の被写体となるヴェルト（4,122m）。 ・シャモニーの南西方向に針の壁のように立ちはだかるシャモニー針峰。 ・シャモニー谷を隔てモンブラン山群と対峙している赤い針峰群等があります。 そしてこれらの山岳拠点はシャモニです。シャモニはモンブラン山群の登山基地として有名で、観光地として賑わっています。山岳地域としては結構大きな町です。 シャモニは､フランス、イタリアとの国境沿い近くにあり、スイス国境ともそう遠くないところにあります。 イタリアへは、モンブラントンネルが通じており、車で簡単に、モンブラン山塊を通り抜ける事が出来ます。トンネル（有料）を抜けるとイタリアです。 シャモニへは、ジュネーブより定期便のバスが有り、２時間位で到着します。 一方列車を利用する場合、結構乗り換えが多く面倒ですが車窓から眺める景色は良く、時間があればお奨めのルートです。 ジュネーブからレマン湖を眺めながらマルティニーまで行き、ここから山岳鉄道で峠を越えシャモニ谷へと入って行きます。 シャモニへは日に何本か直通列車もありますが、途中国境越えの時、列車を乗り換えます。 マルティニーから谷沿いに走る登山電車の車窓風景は、なかなか素晴らしいものです。 電車は谷底ばかりではなく、山の中腹を走る場合もあり、谷の対岸の景色が見られます。 シャモニ近くでは、氷河を戴いたシャモニ山群が車窓より見え乗客の目を楽しませてくれます。 また、マルティニーから急勾配の線路を車輪（歯車）を軋ませながら登って行く様は見ものです。 また、峠越えの道路も鉄道沿いにあります。山岳道路にしては、道幅はしっかりとしておりますが、結構カーブが多く気が抜けません。 　シャモニからエルブロンネ モンブラン山群を眺める為、あちこちにケーブルカーが牽かれており、展望台に登るだけでモンブラン山群の素晴らしい眺めを見ることが出来ます。 有名な展望台はなんと言ってもモンブランが真近に見られるエギーユ・デュ・ミディ展望台（3,842m）です。ここからは、モンブラン（4,807m）、グランド・ジョラス（4,208m）、シャモニ針峰群等の高峰が一望のもとに見られます。 　プラン・ド・レギーユからモンタンヴェール シャモニの町からエギーユ・デュ・ミディ行きのケーブルカーの中間駅プラン・ド・レギーユからドリュの絶好のビユーポイントであるモンタンヴェールまでは少し下るハイキング・コースです。赤い針峰群を左手に見ながらゆっくりと下って行くこのコースは、眺望の良いお奨めコースです。 　フレジェール シャモニの谷を隔ててモンブラン山群の反対側にある赤い針峰群は、モンブラン山群を眺める格好の山域です。標高も2,000m級で、シャモニ谷よりロープウェイが牽かれており、気軽に登れる山域です。山腹には谷に沿って水平移動するハイキング・コースが沢山あります。コースも高さによって低いコース、中位なコース、尾根に近いコース等、バラエティに富みモンブラン山群を眺めながらパノラマハイキンを楽しめます。 　ブレヴァン フレジェールと同様に赤い針峰群に付けられたハイキング・コースの基点です。 シャモニの中心街にある教会より、山の手へ少し歩くとロープウェイ駅があります。 中間駅プランプラで乗り換えブレヴァン（2,525m）の頂上へ着きます。頂上からはモンブラン山群の大パノラマを見ることが出来ます。 　グラン・モンテ ヴェルト針峰（4,122m）とドリュ(3,754m)を至近距離で見る事が出来る展望台です。 シャモニよりバスで１５分位北へ行った所にロープウェイ駅があります。 このグラン・モンテ展望台からのヴェルトの眺めは、頂上まで直線距離で1,700ｍ位ですので、迫力満点です。 展望台からの眺めは３６０度の大展望です。 ロープウェイの中間駅より歩いて西方向に行くと、アルジャンティエール氷河の淵に着きます。崖の淵より見る氷河は至る所が裂け大きな口を開けています。 時々轟音を立てて氷河が崩れて行くのが見えます。 　コルデ・バルム　　レフュジ・アルベルト バルム峠は、フランス、スイスの国境沿いにあり、ハイキング・コースの途中至る所にお花畑があります。 レフュジ・アルベルトは、コルデ・バルムより南方向にあるトゥール氷河を眺める最高の地点です コルデ・バルム、レフュジ・アルベルトへはシャモニからスイスのマルティニー方向へ北上し、ル・トゥールと言う町よりゴンドラリフトで登ります。 　レイク・エモソン レイク・エモソンへは、フランスとスイスの国境沿いスイス領内にある堰止湖です。ここより谷越しにシャルドネ針峰群、トゥール氷河、ヴェルト針峰群が見えます。又遠くにはモンブラン山群が一望出来ます。シャモニとは少し距離があるためモンブラン山群の全容が見られます。